生乳からできる乳製品

生乳からできる乳製品PRODUCT

生乳からうまれる
たくさんの乳製品

牛から搾られる生乳からは、牛乳類をはじめ、バター、チーズ、ヨーグルト、脱脂粉乳(スキムミルク)、れん乳(コンデンスミルク・エバミルク)、調製粉乳(育児用粉ミルク)など多くの乳製品が作られています。それぞれ優れた味覚と栄養・保存性を持った仲間たちです。また食品以外にも繊維・化粧品・プラスチックなどにも使われています。

生乳からうまれるたくさんの乳製品

生乳からどんな風にして
生まれるの?

生乳からうまれた製品

生乳からできる主な乳製品

ヨーグルト

ヨーグルト

牛乳などを、乳酸菌または酵母で発酵させたものを発酵乳といいます。日本で発酵乳といえば「ヨーグルト」が一般的です。ヨーグルトには糊状や液状のもの、凍結させたものがあります。乳等省令により発酵乳の成分規格は無脂乳固形分8.0%以上で乳酸菌数(または酵母数)が1000万/ml以上とされています。

  • たんぱく質・カルシウムは乳酸菌の働きで、吸収されやすくなっています。
  • 乳糖が一部分解されているので、牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする人にも安心です。
  • 乳酸菌による生理的効果(整腸作用、免疫力を高めるなど)が期待できます。
バター

バター

バターは、「乳等省令」により「生乳、牛乳又は特別牛乳から得られた脂肪粒を練圧したもの」で、成分は乳脂肪分80.0%以上、水分17.0%以下と定められています。バターには、良質な乳脂肪と豊富なビタミンAが含まれています。乳脂肪は食用油脂の中で最も消化がよく、吸収率は95%以上にもなります。幼児や高齢者、胃腸の弱い人も安心して利用できる食品です。脂溶性ビタミンであるビタミンAは、天然脂質中では最高の含有率です。バターの黄色は、β-カロテンの色で、β-カロテンは牛の餌となる牧草に含まれています。β-カロテンは体内でビタミンAに変わります。ビタミンAは成長に欠かせない大切なもので、肌や粘膜を健康に保ち、細菌に対する抵抗力を強めます。カルシウムの吸収を促進するビタミンDや、老化を防ぐビタミンEも含まれています。

チーズ

チーズ

チーズは大変古い歴史をもつ食品です。フランスに「1村に1チーズあり」という言葉があるように、それぞれの土地に地方色豊かなチーズがあり、世界中には1,000種類以上あるといわれています。近年、日本でもナチュラルチーズを製造する工場(工房)がふえています。そのチーズを大別すると、ナチュラルチーズとプロセスチーズの2つに分けられます。

ナチュラルチーズ

乳を乳酸菌やレンネット(凝乳酵素)の働きでカゼイン(たんぱく質)を豆腐のように固め水分を減らしたもので、多くの場合、熟成させて作ります。乳酸菌が生きており、熟成とともに風味が変わるので"食べ頃"があります。ナチュラルチーズは原料乳の種類、製造方法、使用される微生物、生産地の風土などによって、特有の味や外観、組織をもつようになります。

プロセスチーズ

1種または数種類のナチュラルチーズを粉砕、加熱溶融して乳化し、成型包装したものです。加熱により発酵熟成が止まるので、ナチュラルチーズにくらべて風味が一定し、保存性が高くなるなどの利点をもっています。香辛料などを加えたり、スライス、6P、スティックなど、し好性と用途に応じて多彩な製品が作られています。

チーズ ナチュラルチーズ フレッシュタイプ カッテージ、クリーム、モツァレラ、リコッタなど
白カビタイプ カマンベール、ブリー、ヌーシャテルなど
青カビタイプ ロックフォール、ゴルゴンゾーラなど
セミハードタイプ ゴーダ、ラクレット、カチョカバロなど
ハードタイプ エメンタール、エダム、チェダー、パルミジャーノ・レジャーノなど
プロセスチーズ
アイスクリーム類

アイスクリーム類

乳製品、砂糖などの糖類、安定剤、乳化剤、水などを混ぜたアイスクリームミックスを高速で撹拌しながら急冷し、空気を混入させたものを「ソフトクリーム」、これをカップなどに詰め急速に冷凍・硬化させて組織を安定させたものを「ハードアイスクリーム」といいます。